客先常駐エンジニアは、フリーランスの人にとって、未経験者でも採用されやすく、自分で営業する必要がないというメリットがあります。
しかし、フリーランスなのに、顧客側の社員と同様の働き方をしなければなりません。常駐しているところはお客様なので、客先から指揮命令や勤怠管理をされ、服装も自由というわけにいきません。プロジェクトチームに参加したとしても、客先によっては指示待ちが多く主体的な行動が取れず、スキルアップにつながらないこともあります。
また、周りにいる人たちは顧客か自分と同等の常駐エンジニア。企業に所属している場合は、複数人で客先に常駐することが多く未経験でもフォローしてもらうことができますが、フリーランスの場合は何か困りごとが起こっても1人で解決しなければなりません。
また企業に所属している場合は残業代が出ますが、フリーランスは残業代が出ません。客先常駐エンジニアはもともと残業が少ないですが、全くないとはいいきれません。自分が何時間働いているのか、常に把握しておかないと、収入減につながります。
また、顧客と自分との間にエージェントがいくつも入っていることがあり、同じ仕事をしていても収入に大きな差が生じます。だいたい1件のエージェントにつき20%の営業手数料を取るところが多いので、間に3社も入っていたら収入は激減します。
このように、仕事を探す手間が省ける分、フリーランスらしい働き方ができないことが大きな苦労となります。しかし今、IT業界ではフリーランスにとって常駐エンジニアの需要が増えています。自分の時間でスキルアップを図り、よりメリットのある顧客を選ぶことが大切です。